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ロマ民族の血を引くスーパーダンサー Didem

今回は、前回書いていたターキッシュロマについての続き、ロマの血を引くベリーダンサー《Didem Kinari》についてです。

 

母親がロマでベリーダンサーだったDidem(1986年生まれ)は、幼い頃からダンスが好きで、4歳の頃にバレエを始め12歳で本格的にベリーダンスに転身、小学校を中退し(すごい覚悟!)、不遇な少女時代を過ごしながらも好きなダンスを踊り続けました。

16歳でプロのベリーダンサーとしてキャリアをスタートし、今では世界中でカリスマ的人気を誇るトルコを代表するダンサーになったロマ民族の血を引くベリーダンサーです。

一時はステージを引退していましたが、現在は復帰、復帰後は歌手としても活動されていています。(動画参照)

 

私はDidemの超人的なアイソレーションとエネルギッシュで華やかな踊りが大好きで、ベリーダンスを始めた頃、その頃まだとても少なかったけどYouTubeで動画を探してずっと見ていました!

もちろん影響を受けるというほど近づけるようなレベルでは全く無かったですが、

当時Didemへの憧れが、私のベリーダンスへのモチベーションの大半だったように思います

現在は歌手としても活躍中!

そして、そんなDidemを見出したのがSema先生でした。

Sema先生の紹介によりDidemは一気に有名になっていきます

(Sema先生については前回のブログに詳細を書いています)

 

今だに差別が消えないターキッシュロマの人々ですが、Didemのような有名なロマ出身のダンサーや音楽家も多数います。

今でもロマの楽団がイベントに呼ばれて演奏したりダンスを踊ったり、またテレビに出たりと、音楽やダンスにおいてはロマの人々が一目を置かれている面もあります。

 

歴史についてはいずれ少しだけ書くつもりですが、数百年受け継がれてきた踊りや音楽を生業とするDNAがきっとロマの方達には流れてるんだろうなと思います。

その他の大変な状況を考えると簡単には言えることでは無いけれど、それでも私はそんなDNAに憧れるし、とても羨ましく思います。

 

近年DNAの研究で、人間は持ってるDNAというのはそんなに変わらないけど、どんな環境で生きてきたか何をしてどういう風に生きてきたかでスイッチがONになったりOFFになったりして、そのスイッチの切り替えは自分の子供に同じように受け継がれるそうです。

 

ロマの話からは逸れますが、持っている遺伝子をONにするかどうかは自分次第って痺れますよね!

もし自分に何かやりたいことがあるなら何かしらそれに関わることをとにかくたくさん体験することって大事なんだなと思います。

やりたい事が無いならなおさら。今までやった事ないような事を色々とやってみることで、自分でも気づかなかった才能が開花するかもしれませんよね!

 

話をロマに戻すと、

お腹にいる時から音楽を身近に聞いて、生まれてからも音楽とダンスが日常的にある環境で育って、それを生業として生きて、また自分の子供もそうなって、それが何百年と続いて…。

私のベリーダンスの先生が"エジプト人は血で踊っている"とよく言っていた意味がわかる気がします。

 

元からそういう遺伝子の方が、小学校を中退してまでダンスに没頭して、凄まじい努力を積み重ねたら、Didemのような超人的なダンサーが生まれるんだろうな…。

やはり日本人の私からしたら、ロマはとても憧れる存在です!

 

 

 

↓↓トップダンサーで歌も歌えて、ロマの芸術的な遺伝子を最高に開花させているDidem♡

永遠の憧れ♡

 

 

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※ロマとはジプシーの呼称の1つで

(国や地域によって呼び方はたくさんある)

ジプシーという呼び方は大多数のロマ民族の方にとって差別用語となりますが、

民族ごとにその感覚は少し異なります

 

私の教室では、

ジプシーであることに誇りを持って芸術活動をしているアーティストの方々に敬意を表して、

そして一つのダンスの名称として、

ジプシーダンスという呼び方を使っています

 もちろん差別的な意味合いは全くありません